アメリカ医療通訳者のブログ

アメリカの医療通訳制度について

Q12. 予防接種や健康診断は保険でカバーされるのでしょうか?

 

 Q12. 予防接種や定期健康診断など予防医療に関する項目は、ほとんど保険でカバーされます。

 

2014年から完全実施が始まったAffordable Care Act ( 医療保険制度改革)により、以下に上げる予防医療については、保険加入者は受診時の支払い無しで受けられるようになりました。但し、主治医の医院以外で予防接種を受けた場合(例えば薬局でのインフルエンザの予防接種など)は自己負担となります。詳しくは、アメリカ合衆国保健福祉省(United States Department of Health and Human Services)の以下のホームページで確認して下さい。

Preventive Services Covered Under the Affordable Care Act | HHS.gov/healthcare

 

保険でカバーされる予防医療の一覧

児童に対する26の予防医療サービス

  1. 青年期の児童を対象としたアルコール及びドラッグ使用の判定
  2. 18-24ヶ月の児童を対象とした自閉症スクリーニング
  3. 全ての年齢を対象とした行動評価 
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  4. 血圧スクリーニング
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  5. 性行為の経験がある女子を対象とした子宮頸部異形成スクリーニング
  6. 新生児を対象とした先天性甲状腺機能低下症スクリーニング
  7. 青年期の児童を対象とした鬱病スクリーニング
  8. 3歳未満の児童を対象とした発達スクリーニング、及び全幼児期を通しての観察
  9. 脂質障害に対する高リスク対象の児童に対する脂質異常症スクリーニング
    年齢:1−4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  10. 普段飲む水にフッ素が入っていない児童に対するフッ素化学防御サプリメントの供給
  11. 全ての新生児に対する淋病予防薬の点眼
  12. 全ての新生児に対する聴覚検査
  13. 身長、体重、体脂肪率の測定
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  14. ヘマトクリット又はヘモグロビン値スクリーニング
  15. 新生児に対する異常ヘモグロビン症又は鎌状赤血球スクリーニング
  16. 高リスク対象の青年期児童を対象とするHIVスクリーニング
  17. 出生から18歳までの予防接種ー接種回数、推奨年齢、推奨対象者はそれぞれ異なります
    • 破傷風、ジフテリア、百日咳
    • ヘモフィルスインフルエンザb菌 (Hibワクチン)
    • A型肝炎
    • B型肝炎
    • ヒトパピローマウィルス (子宮頸がん予防ワクチン)
    • 不活性ポリオウイルス
    • インフルエンザ
    • はしか、おたふく、風疹
    • 髄膜炎菌 
    • 肺炎球菌 
    • ロタウイルス
    • 水ぼうそう
  18. 貧血の恐れのある6−12歳の児童に対する鉄分サプリメントの供給
  19. 鉛被曝の恐れのある児童に対する鉛スクリーニング
  20. 全発達を通しての健康診断
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  21. 肥満スクリーニングとカウンセリング
  22. 小児に対する口腔リスク評価
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳
  23. 新生児の遺伝性疾患であるフェニルケトン尿症のスクリーニング
  24. 高リスク対象の青年期児童に対する性行為感染症(STI)予防カウンセリング及びスクリーニング
  25. 結核の高リスク対象児童に対するツベルクリンテスト
    年齢:0-11ヶ月、1-4歳、5−10歳、11−14歳、15−17歳
  26. 全ての児童に対する視力スクリーニング

 

成人男女に対する15の予防医療サービス

  1. 喫煙経験のある、特定の年齢層の男性を対象とした1回の腹部大動脈瘤検診
  2. アルコール乱用に対する検診とカウンセリング
  3. ある年齢層を対象としたアスピリンの供給
  4. 血圧検診
  5. ある年齢の高リスク層を対象としたコレステロールの検診
  6. 50歳以上を対象とした大腸がん検診
  7. 鬱検診
  8. 高血圧の方を対象とした2型糖尿病検診
  9. 心臓疾患に対する高リスク対象者へのダイエットのカウンセリング
  10. 高リスク対象者へのHIV検診
  11. 予防接種。接種回数、推奨年齢、推奨対象者はそれぞれ異なります
    • A型肝炎
    • B型肝炎
    • 帯状疱疹
    • ヒトパピローマウィルス (子宮頸がん予防ワクチン)
    • インフルエンザ
    • はしか、おたふく、風疹
    • 髄膜炎菌 
    • 肺炎球菌 
    • 破傷風、ジフテリア、百日咳
    • 水ぼうそう
  12. 肥満スクリーニングとカウンセリング
  13. 高リスク対象者への性行為感染症(STI)予防カウンセリング
  14. 喫煙スクリーニングと喫煙者に対する禁煙への介入
  15. 高リスク対象者への楊梅瘡スクリーニング

 

妊婦を含む、女性に対する22の予防医療サービス

  1. 妊婦を対象とした定期的な貧血検査
  2. 妊婦を対象とした細菌尿症による尿路感染症やその他感染症検査
  3. 高リスク対象者への遺伝子検査に関する乳がん遺伝子カウンセリング
  4. 40歳以上を対象とした1−2年ごとのマンモグラフィーによる乳がん検診
  5. 高リスク対象者への乳がん化学予防カウンセリング
  6. 妊婦及び授乳中の女性を対象とした専門家による母乳育児の総合支援とカウンセリング、及び母乳育児用品の供給
  7. 性行為の経験がある女性を対象とした子宮頸がん検査
  8. 若年層と高リスク対象者へのクラミジア検査
  9. 避妊:米国食品医薬品局承認の避妊法、避妊手術、患者教育及びカウンセリング。これには堕胎薬は含まれません
  10. 全ての女性を対象とする家庭内暴力及び対人暴力のスクリーニング及びカウンセリング
  11. 妊娠の可能性がある女性を対象とする葉酸サプリメントの供給
  12. 妊娠24−28週の妊婦及び糖尿病を発症するリスクの高い患者を対象とする糖尿病スクリーニング
  13. 高リスク対象者への淋病検査
  14. 妊婦の初回検診におけるB型肝炎検査
  15. 性行為の経験がある女性を対象としたヒト免疫不全ウイルス(HIV)検査とカウンセリング
  16. ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)DNAテスト:細胞診の結果が正常である30歳以上の女性を対象とする、3年ごとの高リスクHPV DNAテスト
  17. リスク要因によっても年齢は異なるが、60歳以上を対象とする骨粗しょう症検査
  18. 全ての妊婦に対するRh不適合性試験、及び高リスク対象者に対する再試験
  19. 全ての女性に対する喫煙スクリーニングと介入、及び妊婦喫煙者に対する拡張カウンセリング
  20. 性行為の経験がある女性を対象とした性行為感染症(STI)検査
  21. 推奨されている予防医療を受けるための健康診断